台風で被災した中小企業への支援

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台風15号の傷も癒えない内に19号が猛威をふるってしまいました。
気象衛星の写真を見たら日本全体が台風にすっぽり隠れてしまっていましたね。
被災後のニュースを見聞きするだけでも心が痛みます。
家屋や会社が被害を受けた方の一日も早い復旧をお祈りいたします。

ところで、被災した後の混乱の中では非常に難しいかもしれませんが、経営者としてやるべきことは『復旧予定時期を設定すること=何をいつまでにしなければならないのか』になります。
復旧予定時期までは運転資金の手当ても必要となりますし、お客様へのサービスも止まってしまうためです。
この『被災状況(会社や工場、家族や従業員、サプライヤー、インフラ状況など)をいかに正確に把握できるか』が復旧時期の設定に大きく影響してきます。

今回の台風被害では災害救助法も適用されました。
経済産業省からも被災中小企業・小規模事業者対策がWEBサイトに上がっていましたのでぜひご参考に。

  • 特別相談窓口の設置 

 よろず支援拠点や商工会議所・商工会連合会・日本政策金融公庫・商工組合中央金庫などに『特別相談窓口』が設置されています。
  特別相談窓口は こちら 

  • 災害復旧貸付の実施
  • セーフティネット保証4号の適用
  • 返済中の債務の条件緩和など
  • 小規模企業共済災害時貸付の適用

www.meti.go.jp

使える支援は有効に使うことも大切だと思います。

国運の分岐点

デービッド・アトキンソンさんの著書

停滞する日本経済、そして日本の生産性がなかなか向上しない理由をデービッドさんは

 『中小企業が多すぎることに原因がある』

と述べています。それも

 規模の小さい中小企業が多い

という。

私が以前勤めた役所でも生産性の向上が命題であり、内部業務の効率化が優先順位の上位にランクインしていました。PDCAを回すことで残業は減る一方、1人あたりの処理件数も対前年比105~120%にすることで功績賞も何度もいただきました。本を読みながらこの105~120%の幅がまさに役所の規模の大小に引きずられていたことに気づき、思わず膝を打ちました。

同じ事業計画を回してみても

  • 組織の規模が30人未満
  • 組織の規模が30~60人
  • 組織の規模が60人以上

だいたいこんな感じで生産性の伸びが違っていましたね。

PC周りですとかOA機器はどこも同じです。ところが、それ以外の繁忙期に必要な什器備品のレンタル品ともなると規模が大きい役所ならば予算もつけることが可能ですが、30人未満ですと予算が「もったいない」ということになってしまいます。結果、器用な職員が知恵を絞って手作りすることが多くなります。残業も減らない。組織の規模の違いによるジレンマを現場で感じていました。

1964年問題や人口減少・高齢化で「国益」が変わるといった分析はとても興味深かったですね。

行間から日本愛が感じられるデービッドさんだからこそ現実をつきつけたのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

いざという時の連絡手段は多いほうがいい

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上京して久しぶりに九州レベルの台風に遭いましたが、「所変われば」ではないですが自然災害に対する感覚も関東と九州では違うことにびっくりしました。

台風15号の被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

一日も早く普段の生活に戻れますようにお祈りするばかりです。

 

被害を受けた直後というのは、日頃の備えをしなければいけないねと思うのですが、人というもの 生活の中で次第に災害対策への優先順位が下がっていくんですね。

情報セキュリティの用語でサイバー攻撃から守るため何重にも防波堤を用意することを「多層防御」といいます。実生活においても、この考えはとても役に立ちます。 前職の中でいざという時の仕組み作りをしていたので、連絡手段もいくつか用意することをお勧めします。

例えば

  1. 電話をかける(携帯・固定←親の世代が多いかも)
  2. SNS(LINE・Twitter・Facebookなど)
  3. 災害伝言ダイヤル・災害伝言板

といったパターンです。

会社のスタッフには ①SNS ②災害伝言板

地方の親(高齢で超アナログ)には、①携帯電話 ②災害伝言ダイヤル といった風に。

個人的には「バ●ス!」祭りでも、サーバや中の人が頑張って耐えてくださるTwitterのダイレクトメール推しですが(笑)

災害伝言板はNTT東日本、NTT西日本どちらもあります

携帯キャリアにもありますね。

「備えあれば憂いなし」 いつも心に留めておきたいと思います。

申告書の閲覧時に写真撮影がOKに

税務署に提出した確定申告書の控えを失くしてしまったら?

提出済みの申告書を税務署に見に行くことができるんです。

これを「申告書等閲覧サービス」といいますが、コピーはできませんから、今まではひたすら書き写すしか方法がありませんでした。9月1日からは次の条件付きで写真撮影もOKとなりました。

  • デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など撮影した写真をその場で確認できること
  • 撮影後に税務署の職員のチェックを受けること
  • 撮影した写真は申告書の内容確認以外で利用しないこと

気をつけないといけないのは、受付印や住所・氏名は隠された状態での撮影になるということです。

「申告書等閲覧サービス」は申告書等を作成するため過去に提出した申告書等の内容を確認するものですので、原本証明のためのものではないという点に注意しないといけません。

でも、申告書用紙(控用)を用意して全部書き写さなくて良くなったのはありがたい。

https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/sonota/050301/pdf/01.pdf

本人確認方法もかなり整理されて(厳格になって)います。

 

わかりやすく伝えること その2

1月27日に引き続き、2月24日もSPREAD(一般社団法人セキュリティ対策推進協議会)のセミナーを受けてきました。
今回は株式会社ラックさんが会場を提供してくださったとのこと。
午前中がっつり仕事して、それから会場に向かうという迷子が得意な私には(いまだに地下鉄の乗り換えが下手くそ)時間通りに集合という技のハードルは高い・・・

spread20180224tky.peatix.com

まずは事務局から

SPREADとは英語で広げる、のばす、または広がること。
SPREADはセキュリティ対策を広める非営利団体です。
セキュリティに関してもインフルエンザと同じで
①知る
②対策する
③専門家に相談
私たちのやることは①と②、知っておく人を育成支援する活動です。
セキュリティ対策が苦手であるとかITが不得手な人に気軽に相談できる誰かになってもらいたいというのが指導者養成セミナーのはじまりだったとのこと。
今回は中小企業の中の人に向けて「伝えること」を想定しています。
 ”相談しよう、そうしよう”
ウチのお客様も中小企業の方が多いので、このフレーズをお客様からいただけるよう伝えていきたいと思いました。

わかりやすく伝える~中小企業向け編 淵上真一さん

今回は相手が企業向けということで、なるほど!と頷くことばかりでした。

  • わかりやすく伝えるためには全体像から説明する
  • 「なぜ」と「どのように」のバランスを考える
  • 聞き手の身近なものに例える
  • ジェネレーションギャップも考慮する必要がある など

企業向けは「~べき」論で話しがちであるけれども、業界によって常識や目的が違うことを念頭におくこと大切だと、耳が痛い所をつかれました。
また、「錯視」により脳はまんまと騙されることを楽しく体験しました。

企業の方向けには4W2Hで話すということ。

  • いつ
  • 誰と
  • どこに
  • なに
  • どのように
  • いくら

この場合「なぜ」を省くのは、シンプルにメッセージが伝わるため

企業の方向けにはどのように伝えていったら良いか

  • セキュリティはITを安心して利活用するための最小限の配慮である
  • 経営者向けなのか担当者向けなのか

 アプローチとして有効なのが「仮想常識法」←造語だそうです 

  • 「できない・無理」=「今は厳しい」に置き換えてみる

 現状に気づいてもらい寄り添う。答えはビジネスをしている人の中にあるということ
 ここで大切なのは意識の向上である

今年度のセミナー(東京会場)はセキュリティを教える対象向けに3回に分けたものになっていたそうです。
おかげで、受講しながら「こんなことに気を付けるのか」とイメージが明確になりました。
また、今回もカスペルスキーさんや協賛企業様のおかげで受講料もリーズナブルにしていただいておりました。
カスペルスキーさんのCSR活動には本当に頭が下がります。

遅くなりましたが関係者の皆様、ありがとうございました。

わかりやすく伝えること その1

ブログにあげるまでがセミナーといいますが、のんびりしすぎたかな。
1月27日(土)にSPREAD(一般社団法人セキュリティ対策推進協議会)
のセミナーを受けてきました。
www.spread.or.jp

事務局からの説明

SPREADとはセキュリティ対策を広める非営利団体です。
情報セキュリティサポーターの育成・支援を行っています。
 例えばインフルエンザが流行っていると聞いたら対策しますよね。
 でもインフルエンザかどうかはお医者さんにいかないとわからない。
 セキュリティ対策も同じで、判断はプロにお任せするけれども、
 私たちはウィルスとか流行っていることを知っておくことが大切。
 
自分で対策できない人を置き去りにしないセキュリティ
 置き去りにすると情報格差による被害が起こる。
 被害にあったお金はさらなるサイバー犯罪の資金になることもある。
 車に乗らなくても道路を使うなら交通ルールを知っておく必要がある
 ように国民全体のセキュリティ意識の底上げのための活動をして
 います。
とのこと。

初心者・シニアが気をつけたいネット詐欺  BBソフトサービス 山本和輝さん

シニアの被害事例を追いながら誰もが引っ掛かりがちな行動や心理学的
手法を紹介し、どこに気を付けたらいいかを説明してくれました。
 きっかけはSNSが多い。
 詐欺グループのコールセンターはとても親切らしい。
 「確証バイアス」という心理学的手法を利用するとのこと。

大事なことは

  • 行動を振り返る
  • 違和感を感じたら 立ち止まる、自分で調べる方向転換する勇気 
  • ネット詐欺を防止するツールの有用性

ネット詐欺はすぐそこにある脅威だと改めて感じました。

わかりやすく伝えるということ 淵上真一さん

わかりやすく伝えるということは理解のためのコストを取り除くという
こと=伝えるコストは発信するほうが負担するのだと。

今回は初心者・シニア向けに”わかりやすく伝える”ことが中心です。

  • スタートは「誰に」、ゴールは「何を」
  • 何を伝えたいかにより粒度が変わる
  • 全体像から説明する
  • なぜ、どのようにを言わないと手順が抜けたりする。身近な伝え方が大事
  • 初心者・シニアとの認識の違いがないか気を付ける

認識の違いの事例のワークでは自分の思い込みにハッとさせられました。

また、シニア向けには言い換えが大切であるということ。
「シニアになったことがある若者はいないが、シニアはかつて若者だっ
た」
という講師の言葉がとても印象に残りました。
初心者やシニアには「伝わること」が大事、「伝わること」とは聴く
こと。とても深い言葉です。

カスペルスキーさんや協賛企業のおかげで受講料もリーズナブルに
していただいておりました。感謝です!
半日の受講でしたが、とても中身の濃いセミナーでした。
心に刺さる講師の説明が多く、今後の自分の活動に生かしたいと
思います。

関係者の皆様、ありがとうございました。

「運慶」展

 

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東京国立博物館で開催されている運慶展に行ってきました。
史上最大といわれる程の展示数は圧巻というほかありません。
展示されていた仏様から運慶という仏師のストイックさをひしひしと感じました。
 
機会があれば、また行きたいな。